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カルロス・ゴーン被告(65歳)が保釈中に、日本からレバノンに高飛びしました。逃走の手口や方法、東京からレバノンまでのルートを緊急リサーチしました。
年末に国外逃亡、日本中に衝撃
2019年の暮れ、仕事納めの終わった日本を衝撃が走りました。
会社法違反(特別背任)などで公判中の日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65歳)が、日本から逃げて現在、レバノン・ベイルートの自宅にいると12月30日、メッセージを出したのです。
日本ではちょうど、12月27日(金)から官公庁、金融機関などを除いた多くの企業で、お正月休みに入っていました。
まあ、カルロス・ゴーン被告は、お正月休みの隙(すき)を狙って国外に脱出したのでしょうが、大方の日本人は寝耳に水で、驚きました。
官邸、法務省、外務省、裁判所や検察などの司法機関、出入国在留管理庁、メディアで働く人たちには、お正月休み返上になった方もおられるでしょう。
人騒がせも極まれり、ですよね。日本には、お正月休みは何もしない暗黙のルールが存在します。
反社の人たちだって、警察官だって、お正月は基本的に休む。みんなで揃って、新年を迎える「しきたり」になっています。拘置所や刑務所だって、大みそかには年越しそばが出て、元日にはおせちが出るんですよ。
それなのにルールを破って、国抜けをした。言いたいことがあるなら裁判で言えばいいのに。無罪を主張するなら、判決の後に記者会見するなり、本を書くなりして、アピールすればいいのに。
それなのに、カルロス・ゴーン被告は、何もかも放り出して、日本を逃げ出した。
ホント、迷惑なオッサン。これまで、ほんの少し、1ミリほど、カルロス・ゴーン被告に同情する気持ちがあったんですが、今回で吹っ飛んじゃいました。
日本に2度と帰ってくるんじゃねえ! ホント、怒鳴り付けてやりたいですよ。
しかし、それはそうと、どうやって、日本からレバノンに逃げ出したんでしょうねえ。
年末年始の出国ラッシュを思えば、実に不思議です。
誰だって、空港で、搭乗手続きや手荷物検査で、並びたくないですよ。できるものなら、スーッと飛行機に乗りたい。
それができないから、仕方なく行列をつくってるんでね。
私は当分、ていうか半永久的に日本から逃亡しませんが、一応、密出国の手口は知っておきたいですよ、念のため。
そう思って、カルロス・ゴーン被告の逃亡の実際を調べてみました。
※2019年1月8日追記
東京地検特捜部は1月7日、カルロス・ゴーン被告の妻、キャロル・ナハス容疑者(53歳)に対して偽証容疑で逮捕状を取ったと明らかにしました。
調べでは、キャロル・ナハス容疑者は2018年4月、東京地裁でのカルロス・ゴーン被告の公判で、虚偽の証言をした疑い。
キャロル・ナハス容疑者は、2018年11月にカルロス・ゴーン被告が逮捕されて以降、資金流出先とされるオマーンの販売代理店のインド人の役員と会い、複数回、連絡を取っていました。
しかし、キャロル・ナハス容疑者は公判で、
「その役員を知らない」
「ゴーン被告の逮捕後に会ったかどうか、覚えていない」
などと、虚偽の証言をしていました。
逮捕状の取得段階で、捜査機関が取得の事実を公表し、会見するのは極めて異例です。
東京地検特捜部の市川宏副部長は、カルロス・ゴーン被告が保釈後も妻、キャロル・ナハス容疑者と会えない批判に対し、
「キャロル・ナハス容疑者は資金の流出先の会社の株主で、事件関係者でもある。しかも、重要な関係者と複数回にわたり口裏合わせや証拠隠滅を行った」
と、批判は当たらないとしました。そのうえで、
「これまで逃亡などの事態になると思い保釈に反対してきた。カルロス・ゴーン被告が逃亡したことによって、証拠隠滅の恐れはまた増えると思う。こういった事情があり、保釈に反対してきた」
と、保釈に反対してきた理由を公表しました。
カルロス・ゴーン被告の妻、
キャロル・ナハス容疑者に逮捕状。
非人道的を世界に出て、向けて発信すれば、自分等のした事が正当化されるとでも思っての行動だろう。何もかもが先手先手で、日本側は後手後手の状況。NISSAN関連会社の人達が汗水流してつくった利益を着服しといて非人道的はお前らだろ。 pic.twitter.com/bucdwuxi0y— 貧乏旗本四男坊 (@gvAu5vmP4JTUWXR) January 7, 2020
>東京地検特捜部は偽証容疑でゴーン被告の妻、キャロル・ナハス容疑者(53)の逮捕状を取った
>キャロル容疑者は保釈中に逃亡したゴーン被告と共にレバノンに滞在しているとみられ、実際に逮捕可能かどうかは不透明な状況
地裁と弁護団がクズだから、地検が頼りだな。https://t.co/Sg56S7pSZX— 歩き目です (@arukime01) January 7, 2020
何でもいいから日本を舐めきったコイツら夫妻は徹底して断固たる措置をとるべき
逃亡計画は何ヶ月も前から計画してたとか、平然と嘘をつくとか司法も完全に舐められてる#カルロスゴーン #キャロルナハス元会長の妻 偽証容疑で逮捕状|NHK 首都圏のニュース https://t.co/rfCUZ0lar2
— のんてぃ (@nonty777) January 7, 2020
東京都港区の自宅→グランドハイアット東京
まず最初に、カルロス・ゴーン被告の住所ですが、日産会長時代に住んでいた東京と港区元麻布1丁目のタワーマンション〈元麻布ヒルズ〉は、とっくに転居していました。
2018年11月19日に東京地検特捜部に逮捕されたカルロス・ゴーン被告は、日産自動車と三菱自動車の会長職を解任されました。
2019年3月、カルロス・ゴーン被告は保釈され、東京拘置所を出ました。このとき、作業員に変装して、話題になりましたよね。
ところが4月、東京地検特捜部は特別背任の疑いで、カルロス・ゴーン被告を通算4回目の再逮捕。
これを受けて、日産自動車は、カルロス・ゴーン被告を取締役から解任。カルロス・ゴーン被告と日産自動車の関係は、消滅しました。
4月25日、再度の保釈。このときは、さすがに変装せず、スーツ姿で東京拘置所を出ました。
この間に、日産自動車は、カルロス・ゴーン被告に提供していた〈元麻布ヒルズ〉の役員社宅を解約していました。
そりゃ、そうですよね。不動産会社のサイトを見ると〈元麻布ヒルズ〉は170平方メートルの2LDKで、月家賃が140万円です。年間1680万円の家賃を、会社と何の関係もなくなった人のために、払うわけにはいきませんよね。
なので、4月25日に東京地裁に保釈を認められたときには、制限住居は〈元麻布ヒルズ〉ではなくなっていました。新住所は、同じ港区の一戸建てです。
東京都港区麻布永坂町1-10
どうして、そこまでして麻布にこだわるのか分かりませんが、とにかく、地下鉄の麻布十番駅を挟んで直線距離850メートル北東の一戸建てが、保釈中の制限住居と定められました。
この一戸建ても、賃貸と言われています。まあ、土地柄を考えれば、うなずけます。麻布の一戸建てなんて、買おうにも誰も売ってくれませんから。
さて、報道などをまとめると、カルロス・ゴーン被告は12月29日(日)14:30頃、この制限住居の自宅を、1人で出ました。防犯カメラの映像では、帽子やマスクは着用していたものの、特に変装はしていませんでした。
さらに、直線距離で920メートル先のホテル〈グランドハイアット東京〉に徒歩で向かいました。
グランドハイアット東京→JR品川駅→新大阪駅
〈グランドハイアット東京〉で、カルロス・ゴーン被告は、2人の米国人の“運び屋”と落ち合いました。
3人はタクシーに乗って、JR品川駅に移動。
16:30頃 JR品川駅に到着。3人は、東海道新幹線に乗り、新大阪駅に移動。
新大阪駅→スターゲイトホテル 関西エアポート→関西空港
19:30頃 新大阪駅に到着。タクシーで、関西空港近くのホテル〈スターゲイトホテル 関西エアポート〉に。
20:00すぎ ホテルに到着。
22:00前 “運び屋”の2人がホテルを出発。音響機器の運搬に使う大きな箱を持って、タクシーに乗り込んだ。
22:20頃 2人の“運び屋”が箱を持って、関西空港に到着。大きな箱のエックス線検査はされず。
関西空港→イスタンブール→ベイルート
23:10頃 プライベートジェットが関西空港を離陸。
12月30日(月)
5:15 トルコ・イスタンブール空港着。乗り換え。
11:00すぎ レバノン・ベイルート空港着
逃亡2日後、友人宅で年越しパーティー
逃亡2日後の1月31日、カルロス・ゴーン被告はキャロル夫人と共に、夫人の友人のデザイナー、メイ・ダウックさんのレバノン市内の自宅で、年越しパーティーに参加しています。
当日の出席者は10~20人。
メイ・ダウックさんとはレバノン人女性のインテリアデザイナーで、特に米国など海外に多数プロジェクトを担当しています。
パーティー参加者を取材した仏フィガロ紙の東京特派員レジス・アルノー氏によると、パーティーで、カルロス・ゴーン被告は、出席者に話していました。
「しっかりと闘う準備はできている」
日本で問われている罪に対し、カルロス・ゴーン被告は、全面的に異議を唱える意向と見られています。
メール禁止・監視カメラ、保釈条件すり抜け
そもそも、カルロス・ゴーン被告の保釈条件は、保釈保証金15億円のほか、
・海外渡航禁止。1泊2日の国内旅行はOK、パスポートは弁護士が管理
・面会は原則禁止。キャロル夫人ら事件関係者との接触禁止
・監視カメラを自宅玄関に設置。裁判所に定期的に録画画像を提出
・携帯電話は弁護士提供のものにかぎって通話はOK。メール、インターネットは不可。
・パソコンは、弘中惇一郎弁護士(74歳)の事務所でのみ使用OK
という厳しいものでした。それらをすり抜け、今回の逃走劇は行われました。
運び屋チームに22億円?
中東メディアは、カルロス・ゴーン被告は、逃亡のために22億円以上を支払った可能性があると報じています。
1月5日付の米紙〈ウォールストリートジャーナル〉には、
「脱出計画には様々な国籍の10~15人の支援チームが関わった」
と報じています。
「数カ月前から準備、20回以上も日本を訪問。少なくとも10カ所の空港を調査」
関西空港のプライベートジェットのターミナルでは、エックス線検査機が大きな荷物には対応していない“警備の穴”まで把握していたと見られています。
また、1月6日放送の米FOXテレビによると、先週末(1月3~4日)、カルロス・ゴーン被告と直接話したキャスターの話として、解任のきっかけとなった一連の事件について、日本政府が、自身の逮捕の背景にあると主張しました。
「ルノーとの合弁を考えていた私を、日産から追い出すためのクーデターだ。その物証や関与した日本政府関係者の実名を8日(日本時間22:00~)の会見で、明らかにする」
法相「誠に遺憾」、GPS使用も検討
一連の報道に対し、森雅子法相(55歳)は1月6日、記者会見で反発。
「(カルロス・ゴーン被告は)不正な手段を用いて、不法に出国したものと考えられ、このような事態に至ったことは、誠に遺憾であります。わが国の司法制度は、適正に運用されており、保釈中の被告人の逃亡が、正当化される理由はありません」
今後、出入国を厳格化すると共に保釈中の逃走についても、GPSなどを議題にして、様々な観点から検討するとしています。
今回のカルロス・ゴーン被告の逃走劇で、実は最大の迷惑を被るのは、今後保釈される人たちです。
そもそも、カルロス・ゴーン被告の保釈保証金は、収入に対して金額が低すぎたと見られます。
没収されたら生活が成り立たないほどの金額を課すから、被告人は逃走しないのですが、カルロス・ゴーン被告は今回、保釈保証金15億円(1月31日付で没収)、逃走支援チームへの支払い22億円超と、合計37億円以上を動かしたと見られています。
しわ寄せで今後、一般人への保釈保証金も高めに設定されることが予想されます。
2019年12月に保釈された女優・沢尻エリカ被告(33歳)の保釈保証金は、500万円でした。沢尻エリカ被告の生活程度から見て、明らかに低いと思われます。
日本の保釈制度は“性善説”に基づいているので、保釈保証金も財布に優しい、無理しない金額になっています。
これが、今回の逃亡劇で見直されてしまうでしょう。
同様に、当分の間、日本への入出国は厳しく運用されるでしょうから、海外旅行に出かける人、帰ってきた人たちの入出国審査が厳しくなると予想されます。待ちの行列もキツくなるでしょうね。
ホント、返す返すも迷惑なカルロス・ゴーン被告の逃走劇です。
カルロス・ゴーンの50億円の使い道は?豪邸にベルサイユ宮で披露宴!
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