巨人のドラフト1位2019は大船渡高校の佐々木朗希(ろうき)か星稜の奥川恭伸か?












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夏の甲子園が終わり、プロ野球ドラフト会議が近付いてきました。注目の巨人1位は、大船渡高校の佐々木朗希投手か、星稜の奥川恭伸投手か。緊急リサーチです。

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巨人・長谷川スカウト部長「佐々木ほどの投手はいない」

2019年プロ野球ドラフト会議の1位指名を巡って、巨人内部で紛糾しています。

これまでの経緯では、巨人は大船渡高校(岩手県)の佐々木朗希投手(3年)の1位指名が確実と見られていました。

ご承知の通り、佐々木朗希投手は長身(190センチ)のイケメンで、巨人が好きそうなタイプ。

お父さんが東日本大震災で亡くなり、自身も母や兄と仮設住宅で暮らしていました。

花巻東などの私立強豪から勧誘されたのに「被災した自分たちを温かく受け入れてくれた大船渡の仲間たちと一緒に、甲子園を目指したい」と県立大船渡高校に進学したヒーロー。

巨人の親会社・読売新聞が、ドラフト指名を見逃すはずがありません。

それどころか、スカウト歴27年、巨人のドラフト戦略の責任者、長谷川国利スカウト部長(57歳)が前のめり、ツマ先立ちの浮足立ちで、寝ても覚めても「佐々木、佐々木……」と口走っています。

まるで、初恋の恋人(笑)。とりわけ、佐々木朗希投手が2019年4月のU18高校日本代表合宿で、163キロをマークしてからというもの、

「27年間のスカウト人生で、佐々木君ほどの投手は初めて」

「佐々木君の何がいいかって? 全部です! 佐々木君は球は速いし、変化球もいい。身長も高いしね。投げるのも凄ければ、足も速い。50メートルを5秒台で走るんです。佐々木君を評価しない人なんていませんよ」
「佐々木君は、菅野智之みたいなエースになれるかって? いやいやいや、智之の高校時代と比べたら雲泥の差、月とスッポン、10対1ですよ。佐々木君は、次元が違います」

夏前に開かれたスカウト会議では、長谷川国利スカウト部長が主導して、1位候補をすでに10人にまで絞り込んでいます。

佐々木朗希投手の評価は「特A」。雨が降ろうが、槍が降ろうが、巨人の1位指名は揺るぎないはずでした。

佐々木朗希と奥川恭伸が1位指名争い

ところが、ここに来て、星稜の奥川恭伸投手(3年)の評価が、うなぎ登りに上がっています。

巨人関係者が、内幕を明かします。

「1位候補10人の中に、奥川君も、もちろん入っています。評価は、佐々木君と同じ『特A』です。元々、奥川君は“高校四天王”の1人で、全12球団が1位候補に挙げているぐらいです」

「2018年ドラフト会議で、巨人は、大阪桐蔭の根尾昂内野手を1位指名して外しました。即戦力指名に切り替え、立命館大の辰巳涼介外野手を指名して、外しました(注 辰巳涼介外野手は2019年8月23日時点で96試合、2割1分6厘。19打点、2本塁打)。その時点で、外れの外れ1位に金足農の吉田輝星投手を指名できたのに、指名しませんでした(指名は八戸学院大の高橋優貴投手)。育成に時間のかかる高卒投手なら、2019年に佐々木朗希君、奥川恭伸君がいるからです」

しかし、2019年の夏、佐々木朗希投手は、岩手大会の決勝で登板せずに敗退。

一方、奥川君は“高校四天王”でただ1人、夏の甲子園に出場。

初戦の旭川大(北北海道)戦は、9奪三振で完封。

2回戦の立命館宇治(京都)戦では、救援登板で2回3分の1を投げて被安打2、無失点。

3回戦の智弁和歌山(和歌山)戦では、延長14回で被安打3、23奪三振、失点1の完投勝利を挙げました。

準々決勝の仙台育英(宮城)戦では、登板回避も、翌日のスポーツ各紙の1面は奥川恭伸投手の記事一色でした。

「佐々木君は高校野球のスターですが、奥川君はさらに“甲子園の”が付きます。巨人軍の“スターシステム”に打って付けです。佐々木君だけだった『特A』に奥川君も割り込んで、1位指名は熾烈(しれつ)な争いになっています」

球速の佐々木朗希、制球力の奥川恭伸

すでに、日本ハムは、佐々木朗希投手の1位指名を公言しています。

前出の佐々木ファン、巨人の長谷川国利スカウト部長は、改めて佐々木朗希投手を大絶賛しています。

「もちろん、奥川君もいい投手ですよ。でも、佐々木君は、そういうレベルじゃないんです。ここ何十年で、間違いなく、一番の逸材です」

しかし、佐々木朗希投手は悲願の甲子園出場を懸けた岩手大会決勝で、登板を回避。チームの4番打者なのに、外野手としての出場もなし。

改めて、体力や体調面での不安が、クローズアップされています。

試合 投球回 被安打 奪三振 与四死球 失点 自責点 K/BB
佐々木朗希 4 29 9 51 7 2 2 7.29
奥川恭伸 4 24 16 40 3 5 1 13.33

また、県予選で、佐々木朗希投手は4試合、29回を投げて被安打9、2失点。

奥川恭伸投手は同じく4試合、24回を投げて被安打16、5失点。

奥川恭伸投手のほうが、佐々木朗希投手より打ち込まれています。

奪三振数を比べると、佐々木朗希投手51、奥川恭伸投手40。

やっぱり、佐々木朗希投手がリードしています。

しかし、与四死球は、佐々木朗希投手7、奥川恭伸投手3。

投手の制球力を示す、奪三振を与四死球で割ったK/BBは、佐々木朗希投手7.29、奥川恭伸投手13.33と、奥川恭伸投手のほうが高くなっています。

つまり、最速163キロの佐々木朗希投手は、156キロの奥川恭伸投手に球速で勝っているが、制球力では負けています。

素材は佐々木朗希、即戦力なら奥川恭伸。

事実、長谷川国利スカウト部長も、奥川恭伸投手をこう評しています。

「奥川君はバランス、変化球の精度を含め、全てが突出しています。まるで高校生の中に、1人だけ、プロか社会人の投手がいるみたいです」

巨人は、佐々木朗希1位指名が決定したわけではないんですね。

高校生1位指名に変わった巨人のドラフト戦略

かつて、巨人は即戦力を重視したドラフト戦略を取っていました。

2009年ドラフト会議、巨人は菊池雄星投手(花巻東)を回避して、長野久義外野手(ホンダ)を1位指名。

2013年ドラフト会議、5球団が松井裕樹投手(桐蔭学園)を1位指名する中、巨人は石川歩投手(東京ガス)→外れ1位で小林誠司捕手(日本生命)。

育成に時間のかかる高校生の指名を回避し、大学、社会人の選手を優先して指名してきました。

一方で、2001年広島1位の大竹寛投手(浦和学院)を2013年FA取得、2005年横浜1位の山口俊投手(柳ケ浦)を2016年FA取得、2005年日本ハム1位の陽岱鋼外野手(福岡第一)を2016年FA取得、2005年西武1位の炭谷銀仁朗捕手(平安)を2018年FA取得、2007年広島3位の丸佳浩外野手(千葉経大附)を2018年FA取得。

他球団が獲得して育てた高卒選手を、FAで取る編成方針を採ってきました。

うまく育つかどうか不透明なリスクを回避して、確実に戦力になる社会人、大学の選手を優先して取ってきました。ある意味、合理的ですよね。

しかし、巨人のドラフト戦略は2015年ドラフト会議で、岡本和真内野手(智弁学園)を単独1位で獲得してから変わってきました。

最短8年の現行FAでは、高卒選手は26歳での獲得、27歳シーズンからの起用となり、活躍期間が短くなってしまいます。やはり、正攻法で、高校生の1位指名を解禁したのでしょう。

2017年ドラフト会議、巨人は6球団と競合して清宮幸太郎内野手(早実)を1位指名しています。

クジで外すと、ヤクルト、楽天と競合して村上宗隆捕手(九州学院)を1位指名。これも外して、ようやく大学生の鍬原拓也投手(中大)を指名しています。

2018年ドラフト会議、巨人は、根尾昂内野手(大阪桐蔭)を3球団と競合して1位指名しています。

このとき、巨人は、根尾昂内野手を外すと、甲子園準優勝の吉田輝星投手(金足農)を単独で獲得できたにもかかわらず、辰巳涼介外野手(立命館大)を外れ1位で指名して、またも外しています(最終的に高橋優貴投手〈八戸学院大〉が1位)。

これには、巨人内部で、かなり反発や疑問の声があると聞きます。

2019年の巨人の外野レギュラーは、左翼・アレックス・ゲレーロ(32歳)、中堅・丸佳浩(30歳)、右翼・亀井義行(37歳)です。さらに、陽岱鋼外野手(32歳)も併用して使えるのに、なぜ、辰巳涼介外野手を1位で取らなければならなかったのか、謎です。

しかも、辰巳涼介外野手を外したら、再び投手を指名しているのですから。内野手、外野手、投手……いったい、どのポジションの選手が欲しかったのか、はっきりしません。

なので、巨人では、今年こそ「甲子園のスター」をカッチリ取るべきだとの声があります。

そうなると、1位候補は、奥川恭伸投手です。

今、巨人の編成・スカウト部門では、佐々木朗希派と奥川恭伸派が対立していると聞きます。

あるプロ野球関係者は、佐々木朗希と奥川恭伸両投手を、こんな風に見ています。

「3~5年後に20勝するかもしれない佐々木朗希、1年目から先発ローテーション入りして10勝前後を期待できる奥川恭伸。2人をどう評価するか、球団によって分かれるでしょう」

佐々木朗希投手を1位指名するにしても、奥川恭伸投手を1位指名するにしても、競合は必至です。

また、2人とも1巡目の指名で消えることは確実です。

そういった状況の中で、巨人をはじめ、各球団のドラフト動向が注目されています。

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