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春のセンバツ、第91回選抜高等学校野球大会で3月28日、2回戦の星稜(石川)と習志野(千葉)の試合中に、二塁走者が捕手のサインを盗み、打者にサインを送っていたと星稜の林和成監督(43歳)が審判に抗議しました。
抗議は認められず、試合はそのまま続行。星稜は失策で決勝点を献上し、3-1と惜敗。憤懣(ふんまん)やるかたない林和成監督は試合終了後、習志野の控室に乗り込み、小林徹監督(56歳)に猛抗議するという、何とも後味の悪い幕切れとなりました。いったい、何があったのか、真実はどうなのか、緊急リサーチです。
2死満塁で抗議、試合中断
大会屈指の好投手・奥川恭伸投手(3年)を擁(よう)する優勝候補・星稜は3月28日の第3試合で、2回戦の習志野と対戦しました。
2回裏、先頭の5番・山瀬慎之介捕手が中前安打。続く6番・奥川恭伸投手が送りバントを決めて1死二塁。7番・福本陽生一塁手は二飛で2死二塁。8番・岡田大響右翼手が中前へのタイムリーヒットで、星稜は待望の先制点を手に入れました。
しかし、4回表、習志野は先頭の2番・小沢拓海二塁手が中前へヒット。3番・菅野辰志が送りバント成功で1死二塁。
ここで、疑惑のシーンが始まります。習志野の4番・高橋雅也三塁手を迎えた場面。
習志野の二塁走者・小沢拓海が、不意にヘルメットのつばを触ります。
次いで、二塁走者・小沢拓海は、ヘルメットの天辺を触ります。
結局、4番・高橋雅也三塁手は左前に落ちるヒットを放ち、1死二、三塁と好機を広げます。
5番・桜井亨佑一塁手は三塁ゴロで2死一、二塁。
6番・竹縄俊希左翼手は0-2から、右翼への同点タイムリーを放ちました。
さらに2死二、三塁のチャンスに7番・山内翔太右翼手は死球で、満塁に。
8番・兼子将太朗捕手が打席に入り、初球をファウルした直後でした。
星稜の林和成監督が抗議して、試合は一時中断。審判4人が集まって協議しましたが、場内への説明はないまま、すぐに試合が再開されました。
結局、兼子は中飛に倒れ、1-1のまま、試合は中盤に入りました。
しかし7回表、2死二塁のピンチで、星稜は知田三塁手の後逸で勝ち越されます。
9回表には、兼子に左翼席への本塁打を打たれ、試合は3-1で星稜が敗れました。
試合後のお立ち台で、怒り心頭
試合後のお立ち台で、林和成監督は怒り心頭です。
「二塁走者(竹縄俊希左翼手)がサインを出してましたので、そこはちょっと問題提起させていただきたい。フェアじゃないですね」
「(1回戦の)日章学園戦からずっとです。後ろから、私がビデオを撮っていて、誰が見てもおかしいなと分かっていた。(山瀬慎之介)捕手から出すとのぞき込まれるので途中、(奥川恭伸)投手からサインを出したりとか変えながらやってサインミスして、パスボールした場面もあった」
星稜の林和成監督は、習志野の小林徹監督に向かって猛抗議
しかし、星稜の林和成監督は収まりきれず、試合後の取材終了後、2回にわたって、習志野の控室に乗り込み、小林徹監督に向かって衆人環視の中で、習志野にサイン盗みと疑われる行為があったと猛抗議をしました。
「フェアじゃない。証拠はありますよ。映像ここで見せてもいいんですよ」
このため、試合後の取材が終わった両校のインタビュールーム周辺は騒然となりました。
球審は見た!習志野ベンチで不審なしぐさ
その後、窪田審判副委員長と若林審判幹事が、報道陣に対応しました。
2人の説明では、習志野が攻撃していた4回表2死満塁の場面。
「キャッチャー(山瀬慎之介)からサイン盗みがあるとアピールがあったので、審判4人で集まって協議しました」
北田球審からは、習志野ベンチからサイン盗みと疑われる何かしらのしぐさがあったと報告がありました、
しかし、4審判が集まって協議した時点では、サイン盗みがあったとの判断には至りませんでした。
「サイン盗みがあったと判断するに至らなかった。キャッチャー(山瀬慎之介)にもそう伝えた。(走者には)紛らわしいしぐさはするなとは伝えた」
高野連の竹中事務局長は、マスコミの質問に対して返答。
「まず担当者に問い合わせたい。(林監督の処分については)事情を聴いてから」
星稜の林和成監督は、習志野の攻撃について、怒りの証言です。
「二塁走者(竹縄俊希左翼手)が(打者の兼子将太朗捕手に向けて)サインを出していた。最初から最後までずっと」
「途中、サインを変えたり、(奥川恭伸)投手からサインを出すなど対策をしたが、それもあって、浮わついたところが出てしまい、パスボールなどミスが起きてしまった」
さらに、林和成監督は、
「試合前から、習志野の走者がサインを出すというのを審判に伝えていたが、ずっと収まらなかった」
これに対し、高野連の竹中事務局長は、こう説明しています。
「(星稜の林和成監督は試合前から習志野の不自然な動きを訴えていたことについて)は試合前に(審判団とチームが)接触するということはありません」
高校野球で、審判のジャッジは絶対
星稜の林和成監督の疑心、怒りは分かりますが、高校野球の世界では、審判のジャッジは絶対のものです。
そもそも、甲子園の審判は、無給で、仕事を休んで務めているんです。
人間のすることに絶対はありません。人間は必ず、ミスをします。しかし、それも含めて、人間がジャッジするという意味なんです。
星稜には、まだ夏の甲子園があります。平成最後の試合で、林和成監督にはもっと自重してほしかったと思います。
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