星稜の奥川恭伸が甲子園で優勝投手になる?意中のドラフト球団も!












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球春を告げる第91回選抜高等学校野球大会(主催・毎日新聞社、高野連)の開幕3月23日が迫ってきました。今年の春のセンバツは、何と言っても、プロ注目の大会ナンバーワン投手・奥川恭伸(おくがわ・やすのぶ)投手(新3年)を擁(よう)する石川県の星稜高校が優勝候補筆頭です。

2018年のU18アジア選手権でただ一人、2年生で侍ジャパンに選出された奥川恭伸投手。果たして、星稜を初の甲子園優秀に導くでしょうか。さらに、意中のドラフト球団や、指名する可能性のあるチームをリサーチしてみました。

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幼なじみとバッテリー、中学で日本一

氏名:奥川恭伸(おくがわ・やすのぶ)
生年月日:2001年4月16日(17歳)
出身地:石川県かほく市
家族:父、母、兄
学歴:石川県かほく市立宇(う)ノ気(け)小学校卒業、同宇ノ気中学校卒業、私立星稜(せいりょう)高等学校(偏差値55~68)2年在学中
身長:183センチ
体重:82キロ
守備位置:投手
投打:右投げ右打ち
最速:150キロ
持ち球:ストレート2種(遅140~145キロ/速145~150キロ)、スライダー(130キロ前後)、フォーク(135キロ前後)、カーブ(110キロ前後)
使用グラブ:ミズノ

今大会最大のスター奥川恭伸投手が野球を始めたのは、かほく市立宇ノ気小学校2年のときです。

小学校時代は、内野手と投手を兼任していましたが、市立宇ノ気中学1年の冬から、投手に専念することになりました。

当時から凄いピッチャーだったのでしょうね。

中学3年時の全日本中学軟式野球大会の決勝で、宇ノ気中のエースとして、強豪の東京都江戸川区立上一色(かみいっしき)中と投げ合い、2―1で優勝を遂げています。

そのとき、奥川恭伸投手の球を受けたのが、星稜でもバッテリーを組む、同学年の山瀬慎之介捕手です。

2人は宇ノ気小4年からバッテリーを組み続けています。奥川恭伸投手が最も信頼するキャッチャーですよね。

「これまで何千、何万球と受けてもらっている。日々の積み重ねが信頼を生んでいる」

「高校でも全国制覇しよう」と誓い合い、2人そろって星稜に進学しました。

1年秋からエース、センバツ出場を決める

入学後、2人は、1年生からベンチ入りです。

星稜高校みたいな野球強豪校では、軟式野球の公立中出身の投手が、上級生や硬式のリトル出身者を押しのけて、ベンチ入りするんですから。

硬式と軟式の違いって、野球的にはかなり凄いんです。軟球はゴムボールですが、硬球は“石”ですから(笑)。

高校で初めて硬球に触れて、怖さにビビるって結構あるんですよね。

そんな中、奥川恭伸投手は1年の秋から、エースの座に。山瀬慎之介選手は正捕手に。

2017年9月に行われた県大会の決勝で、星稜は10-9で日本航空石川を破って見事、優勝しました。

決勝こそ、奥川恭伸投手は4回3分の2を投げて被安打11、奪三振3、与四死球3、自責点7と散々でした。奥川恭伸投手は2回に3ラン、3回にソロ本塁打を浴びました。

しかし、前日の準決勝の強豪・小松との試合では、奥川恭伸投手は7回を投げて被安打1、奪三振5、与四死球2、自責点0の好投でした(7-0で8回コールド勝ち)。

おそらく、1年生ゆえの気負いから、たまたま打ち込まれたんでしょうね。

翌10月にお隣の福井県で行われた北信越大会では、奥山恭伸投手は決勝までの4試合すべてで先発。25回を投げて被安打23、奪三振29、与四死球4、自責点8というピッチングを見せました。

自責点が8もついたのは、苦手の日本航空石川に決勝で、5回を投げて自責点7と打ち込まれたからです。

しかし25回を投げて奪三振29って、凄いですよ。打たれたヒットより、奪った三振のほうが多いんですから。

10-0と完封負け(決勝なのでコールド試合はない)を喫した星稜ですが、北信越の出場枠は2なので、決勝に進出したことで、13年ぶり12回目の春のセンバツ出場を果たしました。

2年のセンバツ、準々決勝で打ち込まれる

2018年3月23日(金)から甲子園で行われた春のセンバツ。奥川恭伸投手を擁する星稜はベスト8に入りました。

準々決勝で、三重県の三重と対戦し、14-9と完敗です。3年の先発投手が3回で7失点と炎上したこともありますが、奥川恭伸投手も4回3分の2を投げて6失点(自責点3)と生彩を欠きました。

この大会、奥川恭伸投手は3試合で16回を投げて、被安打13、奪三振11、与四死球8、自責点3でした。

しかし、初めての甲子園でのマウンド経験は、奥川恭伸投手にとって大きな糧になりました。

「ゾーンに入っているというか、本当に記憶がなくなるぐらい集中していた。

(ピンチの時に)自分から捕手までの軌道が見えることがある。どれだけ腕を振っても、そのライン上に球がゆく」

極限の集中する感覚をつかめたことは、大きかったはずです。

しかも、大会直前の3月10日、奥川恭伸投手はフォークボールをマスターしました。

奥川恭伸投手の練習方法は独特です。

通学電車の中で、ダブルクリップを指先でつまむ独自の練習を重ねてきました。結果的に、

「正しい練習法かは分からないが、指先にボールが引っ掛かる感覚をつかめた」

フォークボールを覚えたおかげで、球の回転数が上昇し、直球のキレが増したんです。

「やり切った気持ちはあります。成長できたと思います。それに、優勝までの距離が分かった。制球力、スタミナをつけて夏に戻ってきたい」

史上4人目、2年生が甲子園で150キロ超え

2018年夏の石川大会。

星稜は全5試合を完封勝利して見事、優勝、夏の甲子園を決めました。

奥川恭伸投手は準々決勝の小松大谷戦から登場。準決勝の金沢南戦では6回から登板、打者6人をピシャリと抑えて7-0、7回コールド勝ちを収めました。

続く決勝、金沢学院戦では奥川恭伸投手は、大会初の先発。9回を投げて被安打3、奪三振8、与四死球1、自責点0という、ほぼ完璧(かんぺき)な投球。

チームも28安打を浴びせかけ、22-0という異次元の強さで優勝しました。

本番の甲子園では、OB松井秀喜さん(44歳)らが見守る開幕試合の藤蔭(大分)戦で登板。

この試合、9-3でリードして迎えた8回表、二死から打者に投じた初球が150キロを記録しました。

これは、凄いことです。甲子園で2年生が150キロ以上を投げたのは史上4人目。

過去には田中将大(駒大苫小牧)、大谷翔平(花巻東)、安樂智大(済美)の3人しかいません。全員がプロ入りしています。

重圧のかかる甲子園での初戦、開幕試合。奥川恭伸投手は8回を投げて被安打8、奪三振8、与四死球1、自責点4でした。

続く2回戦、星稜は愛媛の強豪・済美と戦い、延長13回、13-11と逆転サヨナラ負けを喫してしまいます。

敗因は、林和成監督の継投ミスです。4回を終了した時点で6-1とリードした星稜は、奥川恭伸投手を引っ込めてしまったんです。

ところが、後続が残りの9回で12失点と打ち込まれ、悔しい終戦です。まったく、もったいなかったですね。

秋の明治神宮大会、最速149キロで準V

夏の甲子園の終わった後の8月21日、奥川恭伸投手はただ一人の2年生としてU18高校日本代表に選出されました。

報徳学園でも監督を務めた永田裕治(ながた・ゆうじ)監督から背番号17をもらった奥川恭伸投手は、宿舎では大阪桐蔭の根尾昂(ねお・あきら)選手と同部屋でした。

あまり口数の多いタイプではない奥川恭伸投手ですが、大会屈指の好選手からいい刺激や気付き、学びを受けたのではないでしょうか。

「(投球の)組み立て方や変化球の握りを、教わりました」

根尾昂選手に「神宮大会、頑張って」

2018年10月25日のプロ野球ドラフト会議のドラフト後、中日に1位で指名された根尾昂選手に「おめでとうございます」と伝えると、根尾昂選手からは

「神宮大会、頑張れよ」

と激励されました。

その明治神宮野球大会ですが、11月10日(土)に東京・神宮球場で行われた初戦の広陵(広島県)戦、奥川恭伸投手は先発、7回を投げて被安打3、圧巻の奪三振11、与四死球0で無失点。チームは7回コールド勝ちでした。

奥川恭伸投手は最速149キロの快速球を披露。

「昨日の練習で投げてみて、良かったので」

と、要所でフォークを使用。130キロ台前半で落ちるボールが、打者のバットに空を切らせました。

「いつもスライダーばかりだったので、全国の舞台で自分の力を試したかった。低めに決まっていたので手応えはありました」

続く準決勝の高松商(香川県)戦、奥川恭伸投手は7回を投げて被安打4、奪三振12、与四死球2、自責点0でした。

チームは7-4で勝ちましたが、4失点のうち1失点はバックのエラー、残りの3失点はクローザーの投手が3ランを打たれたためです。

奥川恭伸投手自身は、パーフェクトな成績でした。

決勝の札幌大谷戦では、奥川恭伸投手は5番右翼手として先発を回避。

7回裏、2-1と逆転された二死1、3塁から救援に上がり、札幌大谷の攻撃をピシャリと抑えました。

投手としての成績は、1回3分の1、打者4人に対して被安打0、奪三振3、自責点0でした。

星稜は結局、そのままで無念の準優勝でした。

「今日はバッティングで活躍したかったんですけど、それもイマイチ。悔しいです

結局、優勝したチームのピッチャーが一番すごい。勝てる投手になって、結果としても、しっかり1位になりたいと思います」

15アウト中13が三振、奥川恭伸の異次元ピッチング

明治神宮大会の直前、北信越大会で、星稜は、2年連続19回目の優勝を決めていました。

奥川恭伸投手は準々決勝の松本第一(長野県)戦で、1回の先頭打者から4回の先頭打者まで、10者連続奪三振を記録。

松本第一の打線は、ほとんどバットに球を当てられず、11人目の打者はセフティーバントを試み、アウトになりました。

11-0、5回コールド勝ちの試合で、奥川恭伸投手は15アウト中、13アウトを三振で取る異次元ピッチングを見せ、2019年春のセンバツを決めました。

そして、決勝の啓新(福井県)戦。先発した奥川恭伸投手は延長15回を投げ抜き、被安打9,奪三振17、被安打0、自責点0という神がかった成績を残しながらも、無念の引き分け再試合に。

仕切り直しの再試合、奥川恭伸投手は出場しませんでしたが、打線が奮起して星稜は7-4で快勝。

奥川恭伸投手の“女房役”山瀬慎之助捕手は、2投手をリードして見事、優勝リレーを遂げました。

奥川恭伸投手の意中の球団は?

奥川恭伸投手の大活躍に、プロ野球界も熱視線を送っています。

センバツ出場が決定した1月26日には、ヤクルトのスカウトが視察に来て、これで12球団の“奥川詣で”が完成しました。

また、根尾昂選手を獲得した中日ドラゴンズでは、奥川恭伸投手のを密着マークを確認。

OBの音重鎮(おと・しげき)スカウト(55歳)を北信越担当に異動させました。

そんな状況で、2019年プロ野球ドラフト会議で、奥川恭伸投手はドラフト1位指名必至です。

12球団全てが、奥川恭伸投手の指名の構えを見せているので、どの球団が指名するという情報は、今のところ、判明しません。

また、奥川恭伸投手も、子どもの頃からの夢は「プロ野球選手」と言明しているだけなので、意中の球団はどこかも現時点では判明していません。

でも、一つだけ言えるとしたら、奥川恭伸投手は、星稜の先輩たちのかつて所属したチームに入団したいだろうということです。

プロ野球に入り、活躍した先輩たちを追って、奥川恭伸投手も星稜に進学したのでしょうから。

そう考えたとき、真っ先に思い浮かぶのは、2018年夏の甲子園で、眼の前でプレーを見せたOB松井秀喜さんの存在です。

やはり、松井秀喜さんの所属していた巨人が、奥川恭伸投手の意中の球団なのではないでしょうか。

巨人と言えば、現在の絶対的エースは菅野智之さん(29歳)ですが、菅野智之さんの2018年使用グラブはミズノ・グローバルエリートです。

奥川恭伸投手の使用しているグラブもミズノ製です。

加えて、奥川恭伸投手は、華麗じゃないけれどパワフルなピッチングスタイルが、菅野智之投手を彷彿(ほうふつ)させます。

やはり、奥川恭伸投手は、大先輩・松井秀喜氏、菅野智之さんを通じて、巨人に憧れを持っているのではないかと思われます。

さらに、もう1球団を挙げれば、星稜OBで不世出の剛速球投手・小松辰夫さん(59歳)が所属していた屈指の人気チーム、中日ドラゴンズも意中の球団でしょうね。

中日ドラゴンズにはU18侍ジャパンで同部屋だった根尾昂選手もいます。

常識的に考えて、巨人、中日の両球団は競合がどれほど多くても、奥川恭伸投手の指名を強行すると思います。

特に、巨人。もしも万一、原辰徳監督が奥川恭伸投手の当たりクジを引いたなら、読売グループ懸案の松井秀喜監督の目も出て来ます。

結論です。12球団の中で、巨人は雨が降ろうが、槍(やり)が降ろうが、奥川恭伸投手の1位指名は外さないでしょう。中日も同様と思われます。

それ以前に、奥川恭伸投手の星稜が、北陸勢として初めての甲子園優勝を願ってやみません。

頑張れ、奥川恭伸投手! 頑張れ、星稜高校!

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