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ケーキのワールドカップ「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2019」(仏リヨン)の日本代表に決まった伊藤文明(いとう・ふみあき)さん(39歳)の洋菓子店〈パティスリー メゾンドゥース〉。今、最も旬の人の作るケーキを、買ってたべてみました。素晴らしいお味です。
でも、ケーキやお店情報に比べて、伊藤文明シェフの情報って案外、知られていませんよね。結婚はしているの? 子供はいるの? さてまた、出身高校や修業先のお店など、Wiki風プロフィールを調査してみました。
20歳で修業、パリの名店などで研鑽
氏名:伊藤文明(いとう・ふみあき)
生年:1979年(39歳)
出身地:愛媛県伊予市(いよし)
学歴:私立新田(にった)高等学校(偏差値41~63)卒業
職歴:
1999年 横浜ロイヤルパークホテル入社
2001年 ラ・ヴィ・ドゥース入社
2006年 渡仏、パリ〈メゾンデグランジェ〉〈アルノー・ラエール〉で修業
2007年 帰国、インターナショナル青和の営むレストラン〈小笠原伯爵邸〉シェフパティシエ
2009年 レストラン〈パティスリー・イチリン〉入社、シェフパティシエ
2013年 〈メゾンドゥース〉開業
受賞歴:
2008年 国内大会〈ルクサルド・グラン・プレミオ〉優勝
伊藤文明シェフは1979年、愛媛県伊予市の出身です。
四国の瀬戸内海側は、東は香川県で、西は愛媛県です。
その愛媛県のちょうど真ん中、中予(ちゅうよ)地方に伊予市はあります。
県庁所在地の松山市の西隣ですね。
なので、高校はお隣の松山市にある私立新田高校に進んだのだと思います。
伊予市から松山市までは、電車で40分ぐらいですものね。
新田高校は私立のスポーツ強豪校として知られ、野球部は春のセンバツ準優勝、ラグビー部は全国高校ラグビー大会に44回も出場しています。
風神雷神コンビとして2008~2011年ごろ、中継ぎとして活躍した元巨人、越智大祐(おち・だいすけ)投手(34歳)も新田高校の卒業生ですね。
1999年、20歳で横浜ロイヤルパークホテルに入社しました。横浜ロイヤルパークホテルといえば、ミシュランガイドで四つ星の評価を受けた名門ホテルですよね。
2年後の2001年、できたばかりの堀江新(ほりえ・しん)シェフ(51歳)のお店〈ラヴィドゥース〉に入社。
5年間修業を積んだ後、渡仏。
パリの名店〈メゾンデグランジェ〉“Masion Desgranges”で修業します。
〈メゾンデグランジェ〉はパリ市内に、6店舗を展開しているベーカリーで、パンとケーキが有名なお店ですね。
そして、モンマルトルなどパリに3店舗を持つ〈アルノー・ラエール〉“Arnaud Larher”でも修業。
〈アルノー・ラエール〉は奇(く)しくも2018年1月、東京・広尾(ひろお)にお店を出し、日本進出を果たしました。これも、伊藤文明シェフの引き寄せ効果でしょうかね。
2007年、日本に帰国して、東京都新宿区河田町(かわだちょう)にある旧小笠原伯爵邸を利用したレストラン〈小笠原伯爵邸〉を展開する親会社〈インターナショナル青和(せいわ)〉に入社。
〈小笠原伯爵邸〉でシェフパティシエ(パティシエ職の総責任者)を務めます。
2009年、東京都国分寺市のレストラン〈パティスリー・イチリン〉のシェフパティシエとして入社。
日本に帰ってきてからは、引っ張りだこだったんでしょうか、伊藤文明シェフは2年ごとに転職して、キャリアアップを図っていますね。
4年間の後、満を持して2013年8月1日、東京都八王子市南大沢に自らの店〈メゾンドゥース〉を開いて現在に至っているんですね。
前回は惜敗、23人中1位で日本代表に
ケーキのワールドカップ〈クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー〉“La Coupe du Monde de la Pâtisserie”は2年おきに開かれます。
次回は2019年1月27、28日にフランスのリヨンで開かれます。
国内予選は前年の3月に行われます。
伊藤文明シェフは〈クープ・デュ・モンド2017〉の国内予選のA部門「アントルメ・ショコラとアメ細工のピエスモンテ」で惜しくも2位(銀賞)、本大会出場を逃しました。
そして再挑戦の2018年3月、今度は見事に〈クープ・デュ・モンド2019〉の出場を決めたんですね。
伊藤文明シェフが優勝したのは、前回と同じA部門「アントルメ・ショコラとアメ細工のピエスモンテ」
アントルメショコラ“Entremets chocolat”とは、フランス語で、チョコレートを使った生菓子です。
温かいプディングやベニエ、クレープ、冷たいプディングやブラマンジェ、ババロアなどを指します。
ピエスモンテ“pièce montée”とは、フランス語で工芸菓子。
ウエディングケーキや、シュークリームを積み重ねて飴で固めたクロカンブッシュ“croquembouche”などが、ピエスモンテですね。
いわば、お菓子の中のお菓子、ケーキの王道、〈クープ・デュ・モンド〉の花形部門ですね。
決勝進出23人のうち、伊藤文明シェフは1位(金賞)でした。
ちなみに日本代表は3人選ばれます。
他の2人は、B部門「アシエット・デセール(皿に装ったデザート、assiette dessert)とチョコレート細工のピエスモンテ」の、株式会社スタジオ・シュゼット(本社・兵庫県西宮市)の西山未来さん。
C部門「アントルメ・グラッセ(冷菓、entremets glacé)と氷彫刻」の、株式会社グルメ和光(本社・東京都中央区)の小熊亮平さんです。
3人のうち、自分のお店を持っているのは伊藤文明シェフだけですね。
伊藤文明シェフの嫁や子供は?
というわけで、一躍、スターパティシエとなってしまった伊藤文明シェフですが、どうやらご結婚されているみたいです。
というのは、2008年に国内大会〈ルクサルド・グラン・プレミオ〉で優勝したとき、〈小笠原伯爵邸〉時代の伊藤文明シェフは、こんなコメントを出しています。
「自分の技術の足りなさを克服するためにも、短時間で多くのことを学べる、こうした大会は実に有意義だった。バックアップしていただいた会社や、毎晩遅くまで帰れずにいたので、奥さんにもこの感謝の気持ちを伝えたいです」
「奥さんがいる=結婚している」とハッキリ述べてますよね。
なので、伊藤文明シェフは現在も、結婚していると思われます。
女性の皆さん、ごめんなさい(ん? なぜ、わたしが謝るの?)。
子供さんがいるかどうかは、調べた限りでは、分かりませんでした。
ただ、2008年の時点で結婚していたとすれば、小学校中学年以下のお子さんがいたとしても、おかしくないですよね。
ちなみに、伊藤文明シェフのお店〈メゾンドゥース〉が1階に入っている建物〈アクティブ多摩〉の2階には〈ことのは保育園〉があります。
道路向かい側の駐車場は、土日に〈ことのは保育園〉の駐車スペースに〈メゾンドゥース〉のお客さんも止めてもいいことになっています。
何か、つながりがありますよね。もしかしたら、伊藤文明シェフのお子さんは〈ことのは保育園〉に通っていたのかなと想像しちゃいますよね。
いちごのグランショート、奇跡のおいしさ
さて、お待たせしました。
いよいよ、買ってきた〈メゾンドゥース〉伊藤文明シェフの作ったケーキの実食です。
まずは「いちごのグランショート」(475円・税込み、以下同)から。
写
意外にも、シンプルなイチゴショートですよね。ただ、スポンジが3層になっていて、さすがだなーと思います。しかも、間にイチゴがサンドされている。わたしが普段、食べているイチゴショートはスポンジ2段で、しかも間にイチゴがサンドされていませんから。
イチゴには、ジュレ(ゼリー)でうっすらとコーティングされていますよ。
では、いただきまーす。
ウッ、うまい! 言葉を忘れるほどのおいしさです。品が良くて、爽やかで、そのくせ、ゴージャスで。
こんなにおいしい、イチゴショートを食べたのは初めてです。もっと高くて、うまくないショートを食べたことなら、ありますが。
ボキャ貧のわたしには上手(うま)く言えないのですが、伊藤文明シェフのイチゴショートは、1つの物語になっているのだと思います。
まず、二等辺三角形の先っぽを、スポンジとクリームを一緒に食べて、ケーキ自体のおいしさを味わってもらう。
次のほじりで、イチゴが出現する。
3すくい目、ついに2つにカットしたフレッシュイチゴが現れる。
4ホジ目、まるまる1個のイチゴを味わう。
舌が、クリームとスポンジとイチゴに馴染(なじ)んできたところで、ハーブのセルフィーユ(チャービル)が、味覚を刺激して、味わいに彩りを添える。
最後に、シルバーのアラジャン! イチゴの酸味は消え、生クリームと砂糖の甘さを、ぞんぶんに味わいながら、ケーキは消えてゆく……。
すごっ! 伊藤文明シェフのイチゴショートって、物語(ストーリー)になっているんだ。
わたしが、食べたかったのは、こーゆーイチゴショートなんだ!
すごいっ、すごいっ、すごいっ! まさしく、アマデウス(神に愛されし者)!
甘く、とんがって……まさしく小説『エマ』
続きまして、エマ(518円)。
でっかいハート形のチョコを背に、ピンク一色のガーリーな仕上げ。
エマ……エマ・トンプソン……ジェーン・オースティン(1775~1817、享年41)の恋愛小説『エマ』(1814)? おそらく、後者だと思います。
ウーン。イチゴのチョコにコーティングされたナッツと、クリームと、イチゴと! まさに美しく機知に富む女性「エマ」。
伊藤文明シェフって絶対に、19世紀ヨーロッパ文学が好きに違いないです。
いや、お見それいたしました。
甘くって、とんがっていて……。
タルトオランジュリー、酸味とコクと
タルトオランジェリー(453円)。
オランジュ(オレンジ)をあしらった美しいケーキです。上に、ホワイトチョコとオランジュで、スイセンをかたどった飾りが。
側面は、こんな感じです。アクセントを付けていますね。
では、いただきまーす。
ウマ――――――――ッ!
爽やかなオレンジの風味と、コクのあるクリーム!
酸味とコク。
ンマー―――――――ッ!
つくづく、最近、ボキャ貧になった自分を感じます。
でも、他に、表現できません!
イチゴとクリームの饗宴、キャレ・ショコラ・フレーズ
キャレ・ショコラ・フレーズ(483円)。
ンマー―――――――ッ!
最近、とみに同じ言葉しか口に出来なくなった自分を感じます(苦笑)。
でも、おいしいんです。それだけ。
ジュレでコーティングされたイチゴ。
イチゴを溶かし込んだクリーム。
見れば見るほど、繊細なケーキ。
いっただきまーす!
ンマー―――――――ッ!
あー、わたしは、こんなケーキを食べたかったんだ。
皿の上の小さな奇跡。
一皿の上の永遠。
すごい、すごい、すごい、すごい、すごい、すごい、すごい、すごい、すごい……。
伊藤文明シェフの作るケーキは、もはや神レベル!
幸福と、不安と……。
日本中、アジア中、いや、世界中のスイーツファンが押し寄せてきて〈メゾンドゥース〉のケーキを買い占められたら、どうしよう!?
いや、実際、そうなると思います。
これほどのケーキが、500円前後とは!
このブログ記事を読まれた皆様に、わたしからお願いがあります。
できるだけ、リツイートしないでください(汗)。
こんな素晴らしいお店、なるべく知られたくないです!
でも、知ってほしいです!
もしかして……頭が混乱しているかも!
それほど、おいしいケーキでした!
最後に、お店でいただいたパンフを掲載しておきます(お店から、転載許可を頂いています!)。
ケーキもおいしいけれど、焼き菓子やギフトも!
2013年、2015年、2017年――3大会連続で優勝を逃し、2位に終わった日本。
過去15大会のうち、優勝はフランス8回、日本2回、イタリア2回、アメリカ1回、ベルギー1回、スペイン1回。
伊藤文明シェフ、2019年以来、11年ぶり3回目の日本優勝を目指してください! 必ず、勝てる!
最後に、お店から頂いたメンバーズカードを、転載しておきますね。ギフトや焼き菓子のガイドに。
※2019年6月2日追記
〈2019年度第16回クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー〉は2019年1月27、28両日に仏リヨンでファナルが行われ、伊藤文明シェフら日本代表は銀でした。優勝はマレーシア、3位はイタリアでした。
しかし、今回のファイナルでは、菜食主義者(ヴィーガン)のためにクリーム、バターなどの動物性蛋白質、脂肪の使用を禁止する変則ルールが課せられ、日本、フランス、米国といった強豪国が実力を発揮できない事態となりました。
このため、過去の優勝者らから「クリームやバターがダメだなんて、バカげた課題だ」と強い批判を浴びています。伊藤文明シェフらの捲土重来、再挑戦を強く願っています。
メゾンドゥース(南大沢)のおすすめケーキは?値段や買い方も調査!
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