桜井うどんは富士吉田一!おいしさの理由に行き方や有名人客は?












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山梨県富士吉田(ふじよしだ)市で古くから伝わる〈吉田のうどん〉が、グルメ界から注目されています。山梨県と言えば「ほうとう」が有名ですが、実は、うどんも伝統の郷土料理なんです。

人口4万9695(2017年6月1日現在)の富士吉田市には現在、市の把握している限りで56軒のうどん屋さんがあります。人口1000人当たり1.13軒です。しかも大半が、個人経営で、自宅兼店舗で営業しています。また、お昼のみの営業です。その中でも、元祖と呼ばれる〈桜井(さくらい)うどん〉は別格のおいしさ! 有名人も通うお店です。そんな〈桜井うどん〉のおいしさの理由や、行き方、おすすめのメニューなどをリサーチしました。

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吉田“の”うどん

うどんと言えば、皆様は、どんなうどんを思い浮かべるでしょうか? 讃岐(さぬき)うどん、博多(はかた)うどん、武蔵野(むさしの)うどん、けんちんうどん、水沢(みずさわ)うどん、それとも、稲庭(いなにわ)うどんでしょうか。

ここ数年、うどんブームが続いていて、作家のゲッツ板谷(いたや)さん(52)なんか、わざわざ東京から香川県まで遠征して、讃岐うどんの食べ歩きをしているぐらいです。

わたしも、お金があれば、飛行機で香川県まで飛んでいって、レンタカーでうどん三昧(ざんまい)のグルメツアーをしたいです。

でも、貧乏暇なしで、夢のまた夢。しようがないので、シマダヤの流水麺のうどんに、つゆをつけて食べちゃったりするぐらいです。

しかーし、そんなわたしでも、東京から簡単に行ける、比較的近い場所に、うどんの聖地があることを偶然にも初めて知りましたヨ。

その名も富士吉田市の〈吉田のうどん〉。吉田うどんじゃありませんよ。吉田“の”うどんだと、市が作った観光ホームページでも、触れられていますよ。

その心は、紛れもなく吉田“の”うどん、他の土地では絶対に味わえない、他のどこにもない、オンリーワンの存在であるとの地元の人たちのプライド、心意気なのだそうです。

参考までに、富士吉田市の市名の由来は1951年、富士上吉田町(ふじかみよしだちょう)と下吉田町(しもよしだちょう)、明見町(あすみちょう)が合併するとき、話し合って富士吉田市とつけたものです。だから、本来の古い地名は、吉田っていうんです。

もともと、富士吉田市は、富士山麓(さんろく)の標高およそ650メートルから850メートルの高地にあります。年間の平均気温は11度で、富士山の溶岩流や火山灰で、土地はやせています。なので、コメ作りができません。

代わりに、大麦や小麦などの栽培が盛んで、小麦粉をこねて作る〈すいとん〉やうどんが、コメに代わる主食として食べられてきたんですね。

織物業の盛んな土地柄だけあって、昭和初期まで、お昼は男性が作っていたんだそうです。女性の機織りの手を止めないように、手が荒れるのを防ぐためにですね。

そういった男の作るうどんは、力強く、また腹持ちがいいようにと、コシのあるうどんが主流になっていったそうです。

東京や大阪から買い付けに来る問屋さんに、地元の人たちがうどんを振る舞うようになると、たちまち評判になり、うどん屋さんが徐々に増えてゆきました。これが〈吉田のうどん〉の始まりだそうです。

同じ山梨の郷土料理〈ほうとう〉は野菜たっぷりで、どちらかというと日常的な食べ物なのですが、〈吉田のうどん〉はハレの場での食事なんですって。その証拠に現在でも、富士吉田市で行われる結婚披露宴では、最後にうどんが出て来るそうです。

〈吉田のうどん〉のように、新郎新婦が末永く、硬く、長く、コシのある人生を送るようにとの想いが込められているんですって。

そんな感じで、ご理解いただけましたでしょうか。〈吉田のうどん〉は農林水産省が日本全国の伝承料理から選定した「農山漁村の郷土料理百選」のうちの一つです。決してB級グルメじゃないので、ご注意くださいね。B級グルメ扱いしたら、地元の人たちが気分を害しますからね。

真に地元の人が行く、うどん屋さんは?

さて、富士吉田市内に56軒もあるうどん屋さんですが、わたし(東京住み)は、都内からバスで富士急行(ふじきゅうこう)の富士山(ふじさん)駅に降り立ったはいいものの、どのうどん屋さんに行けばいいのか、全く分からなかったんです。

こういうときは、食べログで――と思い、食べログを検索してみました。まず「富士吉田市」と「うどん」で検索して、さらに検索結果を総合ランキングで表示させてみました。
でも、何かしっくり来なかったんですね。妙に観光地っぽかったり、かと思えば、高級感の漂う料亭っぽかったり。

わたしは、地元の人たちから真に愛される本物の〈吉田のうどん〉を食べに、東京から来たわけで。

窮したわたしは仕方なく、富士山駅前からタクシーに乗りました。たまたま乗ったタクシーの運転手さんは、おそらく70近い、もしかしたら70歳を超えていらっしゃる方でした。

「しめた!」と思ったわたしは、運転手さんが地元出身であるのを確認し、

「すみません。〈吉田のうどん〉を食べたいんですが、観光客向けではなく、地元の人たちが食べに行くうどん屋さんに連れてってください」

と頼みました。

すると、運転手さんは、意外に渋い反応で、

「そう言われてもねえ……食べ物は、人によって、好みが違うからねえ……」

「じゃあ、運転手さんのお薦めで」

「いやあねえ……わたしは、そんなに麺類が好きじゃないからねえ……」

おいっと、心の中で叫んでいました(笑)。しかし、わたしは旅人、ここはアウェイ。頭を低くして、再び、お願いします。

「じゃあ、運転手さんが、自分でうどんを食べに行くとしたら、どこのお店ですか」

「そうだねえ……〈桜井うどん〉かな。若いころから、うどんを食べるとしたら〈桜井うどん〉だな」

「あ、そこ! そこ連れてってください」

「いいけど、帰りは大変だよ」

ちょうど連れがいたので、見ると渋い顔をして、首を横に振っています。それで、仕方なく、他の場所に用足しに行ったのですが……。

でも〈桜井うどん〉が妙に気になって、頭を離れず、結局、同行者を説得して独自に行くことにしたんです。

〈桜井うどん〉への行き方は?

地図を見ると、歩いてゆくのは、さすがにしんどいので、富士急行の電車で、最寄りの月江寺(げっこうじ)駅まで行くことにしました。

ちょうど、富士山駅を午前11時29分に出る大月(おおつき)行きの各駅停車があります。券売機で170円の切符を買って、ホームで電車を待ちます。

特急や快速は、月江寺に止まらないので、ご注意くださいね。また、電車は1時間に2、3本しかないので、待たずに乗れたわたしたちはラッキーでした。

やってきた電車は2両編成で、なぜか、きかんしゃトーマスのデコレーションがされていました。

後で知ったのですが、これは〈トーマスランド号〉といって、子どもたちに大人気の車両だそうです。電車の側面にも、トーマスと仲間たちの絵がペイントされています。

中に入ったら、天井までトーマスが描かれています。ちょっと見えづらいですが、エンジ色のポロシャツのお父さん、お子さんをキッズ運転席で、遊ばせているんですよ。

電車はガラガラで、まるで貸し切り状態。トーマスの世界に、たっぷり浸れました。

わずか4分で、電車は月江寺駅に到着しました。小さな無人駅なので、切符は、降りてきた車掌さんに渡しましょうね。

駅前の大通り〈中央通り〉をまっすぐ下ってゆきます。国道139号の交差点に差し掛かったら、横断して、右折します。3本目の小道を入ってゆくと、目指す〈桜井うどん〉があります。徒歩9分です。

何とも、奥ゆかしい店構えです。これこれ、こんなお店に行きたかったんです。いかにも、家族経営でやっていそうな、昭和の薫りのするお店。紺地に白の暖簾(のれん)には、ただシンプルに「宇堂(うど)ん」と、当て字で染め抜かれています。

レトロな店内、壁には有名人の色紙がいっぱい

店内に入ると、小上がりの座敷席が4卓あります。レトロなインテリアが、たまりません。子どものころの記憶の店に、迷い込んでしまった気がします。

テーブルは6人掛けで、混雑時には、ご自分で頼んで相席にしてもらってもいいです。相席を避けて、席が空くまで店の入り口で待っている人たちもいましたヨ。

席に着く前に、眼鏡をかけた女将(おかみ)さんから、メニューの説明があります。

「ウチには、温かいうどんと、冷たいうどんがあります。その二つだけです。どちらになさいますか」

同行者がいたので、温かいのと冷たいのを頼みました。わたしは、冷たいうどんを頼みました。

壁には〈桜井うどん〉を訪れた有名人のサイン色紙がいっぱい張られています。いちばん左端から、富士吉田市出身のお笑いコンビ〈天(あま)の川(がわ)〉、2013年10月29日に放送された「タビノイロ。」(フジテレビ系)のリポーターで女優の森田彩華(もりた・あやか)さん(28)、お笑いコンビ〈ハリセンボン〉の近藤春菜(こんどう・はるな)さん(34)と箕輪(みのわ)はるかさん(37)の色紙です。

他には、大御所の写真家・篠山紀信(しのやま・きしん)さん(76)、女優ローラさん(27)、2009年9月8日放送の「おにぎりあたためますか」(北海道テレビ、テレビ朝日系)にレギュラー出演の俳優・大泉洋(おおいずみ・よう)さん(44)、同じく戸次重幸(とつぎ・しげゆき)さん(43)、北海道テレビアナウンサーの佐藤麻美(さとう・まみ)さん(42)の色紙が飾られていました。

みんな〈桜井うどん〉の味に誘われて、来るんでしょうね。

まさに元祖の味わい、富士吉田ナンバーワン

席に着いてから、しばらくしてうどんが運ばれてきました。これが冷たいうどんです。上にのっているのは、ネギではなくて、ゆでたキャベツです。ゆでキャベツをのせるようになったのは、ここ〈桜井うどん〉が初めてです。先代のアイデアだそうです。

ご覧の通り、うどんは極太で、かなりコシがあります。

うどんを、別丼のつけ汁に、つけて食べます。つけ汁は醤油(しょうゆ)ベースに薄く味噌(みそ)を溶かし入れています。切った油揚げが5きれ入っているだけで、至ってシンプルなもの。熱々です。

一口、食べてみて、おいしさに圧倒されました。うどんはめちゃめちゃコシがあって、噛(か)むのに力が要ります。それでいて、小麦の香りが、ふわーっと口の中に漂い始めるんです。

つけ汁は薄味で、うどんの味を引き立たせています。それでいて、奥深いというか、立体感があるんです。

熱々のつけ汁に、冷たく締められたうどんを入れて食べて、温度の移ろいを楽しめるのも、冷たいうどんの魅力です。つけ汁につけないで、そのまま口にしてみてもいいですね。うどん本来の風味が、まさしく滋味となって味わえます。

同行者の温かいうどんです。これも、ごくシンプルにうどんとゆでキャベツ、油揚げだけです。キャベツの上にポチっと置かれているのは、卓上にあった〈桜井うどん〉手製の唐辛子です。わたしも食べましたが、相当に辛いので、入れ過ぎには注意してくださいね。

〈桜井うどん〉がおいしい理由は?

ズバリ、麺(めん)が、おいしいからです。

聞くと〈桜井うどん〉の麺は、手打ちの自家製麺です。富士吉田市内に56軒あるうどん屋さんで、自分のところで麺を打っているお店は、たった4軒しかないそうです。

厨房(ちゅうぼう)を見ると、2代目の若い店主さんが、一人で働いています。おそらく、そうやって人件費を切り詰めて、家族で営業をしているのでしょう。

ワンオペレーションなので、他の店みたいにメニューのバリエーションが、できないのだと思います。

でも、逆に、そのシンプルさが〈桜井うどん〉の最大の魅力になっているんです。

何も足さない、何も引かない。麺とつゆが奏でる、うどんの甘美なハーモニーです。

皆さんは、お餅(もち)を食べるとき、どんなふうな食べ方が好きですか。想像なんですけれど、やはり醤油をつけて海苔(のり)で巻いた磯辺焼きが好きだという人が多いんじゃないでしょうか。

磯辺焼きのおいしさの理由って、ただシンプルだからですよね。醤油をつけただけだから、お餅の味がよく分かります。

〈桜井うどん〉のおいしさの理由も、同じだと思うんです。シンプル・イズ・ベストですね。

磯辺焼きを、海苔の代わりで肉で巻いたり、キムチをサンドしちゃったりしたら、磯辺焼きの風味は失われてしまいます。

それと同じことが〈吉田のうどん〉で、起きているのではないでしょうか。大向こう受けする、ビジュアル優先のトッピングとか。

〈桜井うどん〉には、そんなチャラさが微塵(みじん)もないんです。さすが、元祖といわれるお店だと思います。まさに、王者の風格です。

これだけのおいしさなのに、お会計をしたら、温も冷も350円(税込み)でした(2017年6月現在)。本当に申し訳なくなるお値段です。

また必ず再訪しようと思います。

皆様、富士吉田に行ったら〈桜井うどん〉をぜひ、お試しあれ。

店名:桜井(さくらい)うどん
所在地:山梨県富士吉田市下吉田5-1-13
電話:0555-22-2797
営業時間:10:00~14:00、売り切れ次第終了
定休日:日曜日
席数:24席(6人掛け座卓4卓)※混雑時は相席
駐車場:6台(店を左に通過した突き当たりを左折、右手すぐ)
創業:1953年
予約・カード:不可

 

駐車場の地図

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